脊椎マニピュレーション 第5章「トランスレーション・テスト」

 

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第5章

頸椎の動作テスト

頸部はかなり個人差がある部位です。

1つの椎骨だけ制限されているものから全て制限されているもの

軟部組織がかたくこわばってしまっているものから

しなやかで柔軟性があるように感じても椎間関節が制限されている時もあります。

 

トランスレーション・テスト(水平テスト)

オステオパスによって開発された頸椎の椎間関節における制限を評価するための

動作テストです。

 

患者の頭と頸部を前屈・後屈させて、水平面に沿って

それぞれの椎骨を右から左へ、左から右へと動かします。

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もし椎骨が右から左には動き、左から右には動かなかった時、

椎間関節の制限を見つけたことになります。

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●前屈で椎骨が動かない場合椎間関節が閉じて固まっています

●後屈で椎骨が動かない場合椎間関節が開いて固まっています

 

C2-C7は側屈と回旋が同じ方向のタイプⅡの動きです

関節の制限は前屈では反対側に制限があり、後屈では同側にある

 

患者は背臥位

両手で両方のC3の横突起を示指・中指で挟み、手掌で頭部を支えます。

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頭部・頸部は出来る限り中間位で、

この時頸部を側屈させないように注意して

C3を水平に左右に動かします。

椎骨を水平に動かすことで頸部は自動的に側屈しますが、

術者が側屈させないでください。

(C1以外の頸椎の椎骨を水平移動させると、強制的に同側が側屈と回旋します。

側屈が出来ないということは回旋も出来ないということです。)

 

椎骨を右から左、左から右と動かしていくことを

C2からC7まで行い確認してください。

そして明らかに動いていない椎骨を見つけてください。

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検査に慣れれば次は患者の頸部を軽度前屈位して

同じように行ってください。

手で持ち上げてもいいですし、

やりにくい場合は枕などを使ってください。

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前屈位で椎体を水平移動した際に、動作制限をみつけた時、

動作制限とは反対側で椎骨関節は閉じた状態で固まっています。

もしこの状態でC3が右から左には動くが、

左から右には動かない場合、動作制限は左にあり閉じた状態で固まっています。

 

今度は軽度後屈位で行います。

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後屈位で椎体を水平移動した際に、動作制限を見つけた時は、

動作制限と同側で椎間関節は閉じた状態で固まっている。

もしこの状態でC3が左から右には動くが、右から左へは動かない場合

動作制限は右にあり、開いた状態で固まっています。

 

C1以外の頸椎で練習していきましょう

頸椎のリリースは椎体の回旋がないことですが、

水平移動は椎間関節がリリースされたかを見ることができます。

 

両方の椎間関節に制限がある場合

もし前後屈のどちらでも同じ方向にしか動かない椎体を見つけた場合、

両方の椎間関節が固まっています。

椎骨は閉じて・開いて、固まっています。

 

両側が固まっている場合は

関節炎・あるいは硬くこわばっている筋肉と筋膜が原因であることが多く

後者の筋肉・筋膜であればまずそれをリリースしてください。

 

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第5章はここまでです。

第5章は上記で書いたテストの内容を、

何回も、何回も、同じ内容で繰り返し、

9ページも使うという暴挙に出ています。

著者は酒でも飲みながらこの本を書いていたのでしょうか?

とても普通とは思えない

 

参考・引用文献:

「脊椎マニピュレーション

~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~」

Jeffrey Maitland 著 

翻訳:田喜知秀彦

監修:泉秀幸

出版:医道の日本社

 

※このブログでは究極に読みにくい治療本

脊椎マニピュレーション

~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~

Jeffrey Maitland 著 出版:医道の日本社

を要約し、治療で必要と思われるところをまとめたものになります。

なお、使用している写真はフリー素材であくまでもイメージになります。

原文のまま、お読みになりたい方はぜひ本をお買い求めください。