脊椎マニピュレーション 第3章①「胸椎・腰椎の椎間関節制限の検査」

 

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第3章

固まっている椎間関節の

見つけ方と治療

胸椎・腰椎

同側に回旋・側屈している椎骨(タイプⅡ)を診る場合

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タイプⅡは横突起のどちらかは閉じたまま、開いたままです。

しかしこの状態だからといって

椎間関節が制限され機能障害が起きているとは限りません。

制限を受けていない椎間関節もあります。

そのような場合はリリースしなくても大丈夫です。

 

リリースするのはあくまでも椎間関節が制限され機能障害を起こしている部位です。

胸椎と腰椎ではどちらかが障害され固まり両側では固まらない

しかし頸椎の椎間関節は胸椎や腰椎と異なり、両側で固まることがあります。

 

第3章では胸椎・腰椎のみの話をします。

頸椎は次の章でお話します。

 

胸椎・腰椎の制限を受けている箇所の検査

まずニュートラル・ポジションで

もっとも顕著に回旋している椎骨を見つけます。

回旋している椎骨の横突起上に母指を置き、

患者は座位で前屈・後屈してもらいます。

 

●前屈において横突起の隆起が消失するならば、

回旋している側と逆側の椎間関節は開いて固まっている

 

●後屈において横突起の隆起が消失するならば、

回旋している側と同側の椎間関節は閉じて固まっている

 

例:椎骨は(T4の上で)T3が右回旋、左椎間関節が制限を受けている

 

左の椎間関節は開いて前方に固まっています。

この状態では左は固定され軸になります。

左は動かないため、右がその動きを代償します。

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患者が前屈した時、右の隆起が消えニュートラル・ポジションで再び現れます。

後屈ではさらに右回旋しより顕著に右が隆起します。

 

この検査では

患者の前後屈の最中に生じる椎骨の回旋や逆回旋する方向から

椎間関節が制限されている側を推測していきます。

 

椎間関節を評価できれば、あとはショットガンアプローチで

開いていれば後屈位で治療、

閉じていれば前屈位で治療してください。

 

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参考・引用文献:

「脊椎マニピュレーション

~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~」

Jeffrey Maitland 著 

翻訳:田喜知秀彦

監修:泉秀幸

出版:医道の日本社

 

※このブログでは究極に読みにくい治療本

脊椎マニピュレーション

~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~

Jeffrey Maitland 著 出版:医道の日本社

を要約し、治療で必要と思われるところをまとめたものになります。

なお、使用している写真はフリー素材であくまでもイメージになります。

原文のまま、お読みになりたい方はぜひ本をお買い求めください。