難読治療本を読破したい【脊椎マニピュレーション】
はじめまして、
まえだ治療院の前田諭志です。
かなり限られた人限定のお話になりますが、治療家の方で、
日々の自己研鑽に治療本を読まれているかと思います。
そんな数多ある治療本の中で
「脊椎マニピュレーション
~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~」
Jeffrey Maitland 著
翻訳:田喜知秀彦
監修:泉秀幸
出版:医道の日本社
という治療本をご存じでしょうか?
ちなみにこんな表紙の治療本になります。↓↓↓
私がこの本と出会ったのは本当にたまたまで
他の本の購入時にポイントがかなりたまっていたので
ついでに購入したぐらいの本でした。
特別思い入れがあったわけではありませんが、
いわゆるジャケ買いです。
それでも読めばなにか気付きがあるだろう……
本から得られる知識、特にこのような専門書であれば
きっとためになると思い購入してみました。
結構そんな感じで治療本を購入しては、
日々の治療で使えないかと思い
読み進めていくものなのですが、
今回はなぜ?
わざわざこの本にフォーカスを当てているのかというと
それは
「超絶読みにくい」
からです。
とにかく読みにくい
ちなみにこの本のレビューがこちら↓↓↓
少し掻い摘まんで読んだ私の感想だと、
この本に書かれている検査法や治療法が難しいということではありません。
理解出来れば特別複雑なことはしていないのですが、
この本をかなり難読にさせている原因は
著者Jeffrey Maitland氏の「言い回し」
表現が独特すぎるため、理解が追いつかず
読み手のやる気を根こそぎ刈り取っていきます。
また本自体もそこまでボリュームがあるわけではなくおよそ150ページ、
読書好きの人であれば一日で読めてしまうかもしれないほど量ですが、
ページを開いてすぐの序章の段階で
著者の独特な文章に頭が混乱すること必至だと思います。
はじめてこの本を読んだ時、
私は1ページ読んだだけで、頭が痛くなってしまい
そのまま読み進めていくことが出来ませんでした。
少し本の内容をご紹介すると
16ページより抜粋
ここで学ぼうとしているテクニックは、椎間関節の制限にアプローチするための、
ある種のショットガン的方法です。
学習的観点から見た場合、試行錯誤的なアプローチであるため、
かなり効率よく動きを学ぶことができるでしょう。
椎骨が回旋しているのを見つけた場合、タイプⅡで固まっているとしましょう。
もちろん、回旋している椎骨は機能障害を引き起こしていないことになるかもしれません。
もし、その椎骨がニュートラル・ポジションで同側に回旋・側屈状態に陥っているのでなければ、このショットガン的アプローチによる試みは、あなたとあなたの患者が時間を無駄に使ったということになるでしょう。
回旋している椎骨とそれに伴う椎間関節の制限は、春に咲く花々よりも、もっとよく見られるもので、実際に患者の痛みの元に指を置き、このテクニックを応用することで、患者をこの苦痛から解放してあげることができるかもしれません。
このまま読んで著者の言いたいことが理解できましたか?
おそらく「?????」となったのではないでしょうか?
それでも上記でご紹介した抜粋はまだ読める方です。
この本はもっと起承転結がなく、支離滅裂です。
加えてこの本の翻訳にあたった田喜知秀彦氏は
あとがきでこのように語っています。
本書においては、初学者でもスムーズに読み進め、実践していただけるように、専門用語は残しつつも、できる限り平易な表現を心がけた。著者は元々哲学の専門家であるため、それに基づいた難解な表現が登場するたびに頭の中が混乱し、自分自身の拙い英語力に嫌気がさしたものである。そんな中にあっても、監修の泉氏の適切なアドバイスと医道の日本編集部の赤羽氏による忍耐強いサポートによって、無事発刊を迎えられた。
翻訳家も根をあげそうになる代物
それが
「脊椎マニピュレーション
~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~」
なのです。
またこの本を監修した泉秀幸氏は
本の冒頭「監修の言葉」で
本書に出てくるマニュアルセラピーにおける独特の言い回しや語句については、適切な日本語が見つけられない場合は訳語の後ろに括弧で原文の単語を記載した上で補足した。最後に本書の出版は医道の日本社および編集担当者のご尽力により可能となったことをここに記し、心からの謝意を表する次第である。
としっかりと「読みにくいですよフラグ」も
立てられています。
私はこの本を購入してから、本棚にしまいこみ
3年の月日が流れてしまいました。
せっかく買ったのに読まないのももったいないので
今年こそはこの本の全てを読み解読してみようと思っています。
「今年こそはこの本を読破したい」
そしてはてなブログに少しずつこの難読治療本を
解読していったものを残していこうかと考えています。
この本の特徴は「とにかく回りくどい」ということ、
伝えたい言葉を説明するために
本来であれば2行ほどの文章でよいところを、
5ページは使ってうだらうだらと書いています。
例えばこの本の「序章」
著者の略歴とこの本がどんな目的で書かれたかの説明がしたいのだと思いますが、
全くもってなにが言いたかったのかわからないまま文字びっしりの6ページが過ぎていき、そのあとの「謝辞」でこの本が書かれた目的が語られています。
また謝辞も文章にまとまりはなく読みづらい感じの3ページです。
序章と謝辞を要約すると、結局著者が言いたかったことは
オステオパスやカイロプラクターによって行われるスラストテクニックに
頼ることなく、固まった脊柱をリリースすることは可能なのか?
です。
この本はロルフィング・テクニックで行う
脊椎マニピュレーションのことが書かれています。
と、このように、
スラストテクニックに頼ることなく、
固まった脊柱をリリースすることは可能なのか?
という言葉を伝えるために約9ページが使われる本ですので、
まぁとにかく読みづらいです。
そんな要らない部分をごっそりなくして、
はてなブログで紹介していきたいと考えています。
最後に
この本にはこんなレビューもあります↓↓↓
この言葉を信じるのであれば、
この苦行を耐え抜くことで
1つ上の治療家になれるかもしれません。
少しずつこの本を解読していこうと思います。
参考・引用文献:
脊椎マニピュレーション
~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~
Jeffrey Maitland 著
翻訳:田喜知秀彦
監修:泉秀幸
出版:医道の日本社
※このブログでは究極に読みにくい治療本
脊椎マニピュレーション
~機能障害に対する軟部組織からのアプローチ~
Jeffrey Maitland 著 出版:医道の日本社
を要約し、治療で必要と思われるところをまとめたものになります。
原文のまま、お読みになりたい方はぜひ本をお買い求めください。
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